大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)2695 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人両名の弁護人福田力之助上告趣意第一点について、

昭和二〇年勅令第五四二号は、日本国憲法にかゝわりなく、同憲法施行後も憲法

外において法的効力を有すること及び右勅令に基いて発せられた本件昭和二三年政

令第二〇一号が同様法的効力を有することは、当裁判所の判例(昭和二四年(れ)

第六八五号同二八年四月八日言渡大法廷判決中弁護人森長英三郎の上告趣意第二点

及び同小沢茂の上告趣意第一点に対する各判断参照)とするところである。右勅令

が前記のとおり憲法外において法的効力を有する以上、右勅令は所論昭和二二年法

律第七二号第一条によつて其の効力に消長を来たすことはないから論旨はすべて理

由がない。

同第二点について、

所論連合国最高司令官の書簡は、同司令官の要求を表示したものであること、臨

時応急的性格を有する本件政令が、とりあえず団体交渉権、争議行為の禁止だけを

規定し、調停仲裁制度の設置、国家公務員法の全面的改正等については別途の措置

を講ずるものとしても、本件政令がマツクアーサー書簡を曲解し又はこれに便乗し

た違法のものであるとはいえないこと、及び本件政令は、前示勅令第五四二号に基

き、連合国最高司令官の要求事項を実施するため特に必要があつて制定されたもの

で、右勅令の要件を充たしたものであること亦当裁判所の判例とするところである。

(前記大法廷判決中弁護人森長英三郎の上告趣意第三点並びに同小沢茂の上告趣意

第一点に対する判断参照)論旨はすべて理由がない。

同第三点について、

原判決摘示の事実は、被告人Aは昭和二三年八月二九日被告人Bより職場を離脱

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することを教唆されて、直ちに職場を離れて怠業的行為に出ることを決意し、同月

三〇日夜所論の如く米谷郵便局員数名と協議し、翌日から無断欠勤したというので

あつて、右の事実は原判決挙示の証拠でこれを認めることができる。してみれば原

判決は、被告人Aが犯行の決意をしたのは同年八月三〇日とは認定していないので

あるから、原判決には何等所論のような違法はなく、論旨は理由がない。

被告人Bの上告趣意第一点について、

所論の理由ないことは、弁護人福田力之助の上告趣意第一点について説明したと

おりである。

同第二点について、

原判決が確定した事実は、本件政令第二〇一号にいう争議手段にあたること論を

またないところであるから、論旨は理由がない。

よつて刑訴施行法二条旧刑訴法四四六条に従い主文のとおり判決する。この判決

は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 小幡勇三郎関与

昭和二八年五月二二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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